そうしたなか、2020年に起業したファッションブランド<CFCL>は、企業のトレーサビリティを掲げている。デザイナーの高橋悠介に話を聞いた。 「CFCLの最大の強みはコンピュータ・プログラミングを駆使したニットの製造です。コンピューティング・ニットは裁断やパターンを行わず、糸から直接服のフォルムを作り出せるので、生産過程でゴミをほとんど出さないことが特徴です。また糸から直接服を作れることも強みであるため、再生ポリエステル素材を中心に使用しています」。 そう語る高橋は、環境配慮への戦略を練る専門職「CSO(Chief Sustainability & Strategy Officer)」の担当を自社内に配置し、起業1年目にして「B
Corp」(環境や社会に配慮した事業を行う企業に与えられる国際水準の認証制度)に申請するなど、ファッションブランドとしては異例の試みを続けている。なぜここまでサスティナブルの方向へ舵を切れたのか。高橋によれば、「2020年は環境問題とビジネスが直結した年」だと言う。 |