December 20, 2022

王子ネピアの「ネピeco」、化石燃料使用削減に貢献

王子グループは国内外で57.3万ヘクタールの森林を所有・管理する | 王子ホールディングス

王子ホールディングス傘下の王子ネピア株式会社(東京・中央)は環境配慮型商品ラインナップ「ネピeco」の第1弾商品として2021年にトイレットペーパーを発売し、今年はそれにキッチンペーパー、ティッシュペーパー、マスクを追加した。王子ネピアの商品企画部、高瀬智子氏に、商品に込めた同社の思いや取り組み、地球環境保全に対するコミットメントを聞いた。

王子グループは、東京都の約2.5倍にあたる総面積57.3万ヘクタールの森林を国内外に保有・管理する。森林を健全な状態に保つため、植林と伐採、再植林を繰り返す。成長中の若い木は、成熟した老木よりも多くの二酸化炭素を吸収する。対照的に適切に管理されていない森林は、日照不足のため若い木や低木が育ちにくくなる。森林経営に力を入れるのは、森を守ること、そして、森林の機能を維持することだと考えるからだ。

「健全な森林の良い土には保水力があり、洪水や土砂崩れなど災害の発生を防ぐ。川に流れ込む地下水はきれいで栄養分もある。森林は生物多様性の保全だけでなく、人間の心身の健康増進にも寄与している」。高瀬はこう述べ、森林の多様な機能の維持に貢献する重要性を強調する。

伐採した木も無駄にはしない。王子グループはそれを製品や生産を支える燃料に変えている。伐採後は苗木を植え、成長サイクルを継続させる。紙製品も一部は使用後に回収して再利用する。「石油など化石燃料の枯渇が懸念される一方で、このポジティブなサイクルを繰り返すことができる木材は持続可能な資源だ」と高瀬は話す。

ネピecoティッシュはFSC認証紙を採用した | 王子ネピア

ネピecoシリーズは、製品の持続可能性向上を追求する王子ネピアの最初の成果物として開発された。トイレットペーパーは、巻紙が通常25メートルの2倍と長い製品を投入。評価は上々で「利用者から、備蓄に場所を取らないことや、頻繁に取り換える面倒がないことが喜ばれている。店舗からも省スペースや補充回数を減らせること、配送料が安くなることが歓迎されている。配送トラックの排気ガスも削減できる」(高瀬)という。

トイレットペーパー、ティッシュペーパー、キッチンペーパーは「適切に管理された森の木」で作られたことを示すFSC(森林管理協議会)認証紙を採用。高瀬によると「一般的な不織布マスクは石油由来の素材で作られている」が、同社の「ネピecoバイオマスマスク」はサトウキビやトウモロコシなど植物由来の素材を80%使用した。

環境保全努力は包装資材にもおよぶ。トイレットペーパーや箱入りティッシュ、キッチンペーパーは通常、石油から作られたフィルムでパック包装して販売されるが、ネピecoはこの常識を破り、紙とバイオマスフィルムでできた包装材を採用した。紙については、自社製品の中から強度と耐水性があり、包装機にかけても問題のないものを選んだ。パッケージデザインの印刷にはバイオマスインキを使用。バイオマス不織布を本体部分に使ったマスクも販売する。

箱入りティッシュの取り出し口に貼られたプラスチックフィルムは、紙に置き換えた。高瀬によると、この変更は「ごみ分別のため、使い終わった空箱からフィルムをはがすのが面倒だという顧客の声」に応えたものだ。箱にはミシン目を入れ、箱の側面を内側に押すだけで簡単に解体できるようにした。これなら握力が弱くなった高齢者でも、無理なく箱をたたんで捨てることができる。

ネット販売が中心のマスクは、自宅の郵便受けに入るように厚みを抑えた紙の箱に梱包し、配送のためだけの過剰な包装の必要をなくした。キッチンペーパーやティッシュペーパー、マスクのパッケージには「森を守ることは、私たちの未来を守ることにつながる」という企業メッセージを届けるデザインを取り入れた。

高瀬は、持続可能な循環型の森林経営を意味する「森のリサイクル」構想や、ネピeco製品を通じた気候変動問題の解消や生物多様性保全への貢献など、王子グループの取り組みを消費者にもっと知ってもらいたいという。

王子グループは、2050年のネット・ゼロ・カーボン達成を目標に掲げる。高瀬は、化石燃料の使用を減らし、温暖化ガス排出量を削減することで気候変動に対処するという王子の決意を改めて表明。「商品や包装用に、紙など環境にやさしい素材の使用を引き続き推進する」と語った。

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