June 28, 2024
Vol. 37: FROM THE EDITOR
日本の歴史を見てみると、1868年の明治維新以前は、日本の都は約1300年に渡り京都・奈良をはじめとした関西圏に置かれていました。8世紀前半に編纂された日本の最古の歴史書『古事記』や『日本書紀』を見てみると、東北地方は「道奥(みちのおく)」と呼ばれ登場します。これは都から遠い奥地にある国を意味する言葉で、当時都に暮らす人々からすると、朝廷の力が及ばぬ得体の知れないエキゾチックな土地だったろうと想像できます。そんな東北地方は現在6つの県で構成されていますが、どの県を見ても、オリジナリティー溢れるその土地ならではの独自文化があります。
その独自文化の一端を垣間見られるのが「祭り」です。2011年に起きた東日本大震災で東北地方は、地震や津波、そして原子力発電所の事故により、甚大な被害を受けました。この災害で犠牲になった方々の鎮魂と地域の復興を祈願して行われるようになったのが、東北6県を代表する祭りを一堂に介した「東北絆祭り」です。今年の「東北絆祭り」自体は6月に終わりましたが、各県を代表する6つの祭りの開催はこれからです。ぜひこの夏は、東北の祭りを巡る旅にでかけてみるのはいかがでしょうか。