October 21, 2022
【Sastainable Japan Award】鈴木俊一「受賞企業の取り組みが、私たちが進んでいく道を指し示している」
鈴木 俊一
財務大臣
鈴木俊一財務相は来賓としてビデオメッセージを寄せた。「SDGs(持続可能な開発目標)」や地球温暖化対策の国際枠組みである「パリ協定」の採択などに触れ、「持続可能な社会の構築が大きな課題となっている」と現状を改めて説明。「新たな産業・社会構造への転換を促し、持続可能な社会を実現するためのサステナブルファイナンスの推進が不可欠だ」との認識を示した。
鈴木財務相は、「(金融当局として)我々はサステナブルファイナンスを『持続可能な経済社会システムを支えるインフラ』として位置付けている」と紹介。サステナブルファイナンス推進のため、「金融行政における諸施策について議論を行っている」と述べた。
2002年には、環境大臣として京都議定書の発効に向けた議論に携わっていた。それから20年が経ったいま、気候変動対策は「全世界で喫緊の課題」であり、日本政府も21年に「カーボンニュートラル2050」を掲げ「精力的に取り組みを進めている」という。
また、近年特に注目が高まる「トランジションを支援する金融の役割」に言及し、「いわゆるトランジションファイナンスの重要性は国際社会でも共通認識となっており、金融庁としても関係省庁とともにトランジションファイナンスの市場づくりに貢献したい」とアピール。持続可能な社会の実現に向け、「企業の気候変動対応に関する情報開示の充実」「金融資本市場の機能発揮に向けた環境整備」「金融機関による投融資先支援と気候変動リスク管理」の観点から施策を進めていると語った。
同時に、トランジションファイナンスに関しては、政府の取り組みに留まらず「民間主導の動きも大変活発だ」と述べ、今後の一層の進展に期待。そのうえで、「サステナブルファイナンス、トランジションファイナンスでは、特に英語での(情報)発信が重要とされている」と述べ、サステナブル・ジャパン・アワードを通じて日本国内の顕著な取り組みが国外に紹介されることが、サステナブルファイナンス、トランジションファイナンスの推進においても大きな役割を担うと述べた。
最後に鈴木財務相は、受賞者・団体に「地道に一歩ずつ続けてこられた努力が形となったうえでの受賞だと思う。皆さまの取り組みこそがサステナブルであり、私たちが進んでいく道を指し示している」と祝辞を送り、挨拶を締めくくった。