October 21, 2022
【Sastainable Japan Award】小野洋「環境省が推進する地域の脱炭素化や自然環境の保全・再生と、地域社会経済の統合的発展」
小野 洋
環境省・地球環境審議官
環境省の小野洋・地球環境審議官は、「地域循環共生圏」の創造を通じたサステナブルな社会実現のための取り組みを紹介した。
最初にサステナブルな社会の実現に向けた国際的な潮流について、「日々加速度的に変化し勢いを増している」と説明。「この1年で多くの企業や団体が気候変動、生物多様性、サーキュラーエコノミーなどの分野で先進的な取り組みを実践している」と述べた。
環境省は政府が2018年に閣議決定した第5次環境基本計画に盛り込まれた地域循環共生圏の構築、すなわち地域の脱炭素化や自然環境の保全・再生と、地域社会経済の統合的発展を目指してさまざまな施策を行っている。
脱炭素では2021年6月に「地域脱炭素ロードマップ」を策定。30年度までに100カ所以上の『脱炭素先行地域』を設けるとともに、「全国各地に『脱炭素ドミノ』を生み出し、投資を呼び起こすための施策」を展開する。今年4月には脱炭素先行地域として26地域を選定し、「トップランナーがすでに走り出した」ところだ。
脱炭素以外の課題にも、「脱炭素と表裏一体の課題」として向き合う。森里川海(自然資源)の恵みを将来にわたって享受できる国づくりを目指すプロジェクト「つなげよう、支えよう森里川海」はその一例だ。
小野地球環境審議官は「地球を取り巻く課題を同時解決するためには、官民一体の取り組みをさらに推進し、また日本の成功事例を海外展開することで地域循環共生圏の創造を通じた持続可能な社会を実現することが必須だ」と述べた。