March 28, 2025

【JapanTimes3月号/2月13日能登チャリティーイベント】

ライター:斎藤理子

左から/『UOZEN』井上和洋、『余市SAGRA』村井啓人、『一本杉川嶋』川嶋亨、『ラトリエ・ドゥ・ノト』池端隼也、『里山十帖』桑木野恵子、『ドンブラボー』平雅一。前/『ヴィラ・アイーダ』小林寛司。
PHOTOS: TAKAO OHTA

日本の素晴らしい地方レストランを発信するジャパンタイムズ主催『Destination Restaurants』。その受賞シェフ7名による能登半島復興イベントが、2025年2月13日、虎ノ門ヒルズ・ステーションタワーの『クレイジー・ピザ』で開催された。参加したのは、石川県『ラトリエ・ドゥ・ノト』池端隼也、『一本杉川嶋』川嶋亨、新潟県『UOZEN』井上和洋、『里山十帖』桑木野恵子、和歌山県『ヴィラ・アイーダ』小林寛司、北海道『余市SAGRA』村井啓人、東京都『ドンブラボー』平雅一。それぞれが、地元の食材を使い趣向を凝らした前菜とピザを料理。ゲストたちに振る舞った。

12時、15時、18時と三部制で開催されたイベントは、どの会も満席という盛況ぶりで、人気シェフたちによる一夜限りの個性豊かなピザに、誰もが満足そうな表情を浮かべていた。

「地震から1年以上経っても、能登の復興は進んでいません。でももう大丈夫だと思っている人が実はたくさんいて、そのまま風化していくのが怖いです。実力のあるシェフが集まってこうしたイベントをすることで、必死に頑張っている能登の現状やこれからのことを知っていただける機会になれば嬉しいです」と川嶋シェフ。

キッチンでピザを作る川嶋シェフ(左)と池端シェフ(右)。

店が倒壊し再建の目処がまだまだの池端シェフも、「たくさんの人からの支援を無駄にはできません。全国に仲間がいて支えてくれているという事実によって自分も前を向けるようになりました。料理人は料理をしていないとダメなんです。だからこういうイベントは本当に嬉しい」と語る。

今回の企画は、前回2024年5月開催の『Destination Restaurants』授賞式でシェフたちが集まった時にすぐ話がまとまったと、主催者で『クレイジー・ピザ』のオーナーシェフでもある平シェフ。会場に来られないながらも、たくさんの気持ちを乗せた協賛品を送ってくれた全国のシェフ仲間にも感謝は尽きないと話した。

『ラトリエ・ドゥ・ノト』池端シェフの《宇出津(うしつ) 鰯》。能登町宇出港で水揚げされた鰯のピザ。春菊、菜の花、蕗の薹、能登のハーブをトッピング。

『一本杉川嶋』川嶋シェフの《能登牛の時雨煮》。すき焼き風に炊いた能登牛をピザ生地にたっぷりとのせたピザ。川嶋シェフの身上である出汁をきかせたつゆだくを生地に含んで食べる。

『余市SAGRA』村井シェフの《鱈の白子》。新鮮極まりない鱈の白子をのせて焼き、香ばしい岩海苔をトッピング。

『UOZEN』井上シェフの《釣りマグロ》。シェフ自ら釣り上げたマグロをたっぷりとのせたピザ。

『ヴィラ・アイーダ』小林シェフの《黒大根》。自家農園で採れた黒大根を薄くスライスしてトッピング。

『里山十帖』桑木野シェフの《雪室人参》。ピザ生地の中に、薪火で焼いた雪室人参とリコッタチーズ。自家製スパイスを詰め、フレッシュな雪室人参のサラダをトッピング。

『ドンブラボー』平シェフの《マルゲリータ》。モッツァレラチーズは、渋谷『チーズスタンド』の藤川真至が、目の前で作る出来立て。

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