September 10, 2021
【第19回 Japan Times Satoyamaカフェ】北村良久(サンマモルワイナリー)✕池上知恵子(ココ・ファーム・ワイナリー)✕太田裕也(瀬戸内醸造所)『ワインでつくる地域の風土』
〜第19回 The Japan Times Satoyamaカフェ〜
ワインの原料であるブドウは、土地の個性を反映しやすい果樹と言われています。その結果、気候や土壌、あるいは地形といったその土地それぞれの特性が、果実の味わいに直結するので、それを原料とするワインはまさにその土地が産み出すオンリーワンの産品です。そのワインづくりのプロセスそのものが、地域独自の風土を形成していくと言っても過言ではありません。日本の特徴あるワイナリーのみなさんが見据える、視座の共通点や相違点を明らかにしながら、地域で循環する経済と生態系のあり方を考えていきたいと思います。
【登壇者 経歴】
<サンマモルワイナリー代表取締役 北村良久>
1996 年 株式会社大阪日日新聞社 取締役就任
2002 年 有限会社サンマモルワイナリー代表取締役就任
2011 年 有限会社エムケイヴィンヤード代表取締役就任
1998 年 青森県むつ市でワイン用ぶどうの栽培を始める。
・シニアワインアドバイザー【(一社)日本ソムリエ協会認定】
・ドイツワイン上級ケナー【日本ドイツワイン協会連合会認定)
青森県、下北半島。太平洋、津軽海峡、陸奥湾に囲まれた自然豊かな農場でサンマモルワイナリーは作られています。下北連山の裾に広がる10ヘクタールの葡萄畑はワイン大国フランスの三大銘醸地の一つである、ブルゴーニュ地方と類似した気候を持つ地でもあります。ワインの原料となるぶどうに適した気候の帯、【ワインベルト:北緯30度-50度】の条件に当てはまる、北緯41度に位置した農場で、健康な土つくりにこだわり、減農薬で葡萄栽培をしています。
<ココ・ファーム・ワイナリー 専務取締役 池上知恵子>
1980年2月 有限会社樺崎産業 設立 (後1986年3月にココ・ファーム・ワイナリーに社名変更)
1984年 3月 東京農業大学醸造学科卒業
1989年8月 有限会社ココ・ファーム・ワイナリー 専務取締役に就任
2008年12月 東京農業大学経営者大賞受賞
2009年 4月 社会福祉法人こころみる会 理事長就任
現 職: 有限会社ココ・ファーム・ワイナリー 専務取締役
・葡萄酒技術研究会認定エノログ(ワイン醸造技術管理士)
・社会福祉法人こころみる会 理事長
1950年代、少年たちによって開かれた山の葡萄畑は、開墾以来、除草剤が撒かれたことがありません。 1980年に誕生したこの山の麓のココ・ファーム・ワイナリーは、1984年からワインづくりをスタート。 2007年より100%日本の葡萄からワインをつくり、現在、ココ・ファーム・ワイナリーの自家製ワインはすべて「日本ワイン」です。 自家畑では化学肥料や除草剤は一切使わず、醸造場での醗酵も天然の野生酵母や野生乳酸菌が中心。“こんなワインになりたい”という葡萄の声に耳を澄ませ、その持ち味を生かすことを大切にしています。
<瀬戸内醸造所 代表取締役 太田裕也>
広島県三原市出身。大学進学を機に上京し、自らが代表を務める株式会社フォーシーで、地方創生の仕事に携わる。
ふるさと・三原市で食に関する事業に関わったことがきっかけとなり、瀬戸内醸造所を立ち上げることを決意。
2019年 瀬戸内醸造所設立
2021年4月 醸造棟隣に「瀬戸内醸造所レストランmio」開業。
2021年7月果実酒製造免許取得、8月自社醸造へ
瀬戸内醸造所では、ブドウを自社で育てるだけではなく、私たちの想いに共感してくれる瀬戸内の生産者のみなさんと生産していきます。
信頼できる生産者のみなさんへの委託栽培や、自治体との連携による休耕地活用など、瀬戸内の農業関係者と連携することで、
ワインの質を高めるだけでなく、さまざまな土地の味わいの表現が可能になります。
また、ブドウに留まらず、域内の農業・漁業などの一次産業、そこに携わる生産者や料理人の方々とのつながりを深めていくことで、
地域が育んできた食の伝統や歴史、地域の食産業を含めた、瀬戸内地域の食文化の継承を目指しています。
<吉田 雄人(モデレーター)>
Japan Times Satoyama推進コンソーシアム事務局長
前 横須賀市長
Glocal Government Relationz(株)代表取締役
1975年生まれ。2009年、横須賀市長選挙で初当選し、2013年に再選。2017年、GRコンサルティング、GR人材育成、GRプラットフォームの立ち上げ等に取り組む。早稲田大学環境総合研究センター招聘研究員。