October 24, 2025
Vol. 53: FROM THE EDITOR

陶磁器、漆器、木工品、竹細工、金工品、織物など。日本には各地に脈々と受け継がれてきた手仕事の技が、今も息づいています。それは「伝統的工芸品」と呼ばれ、国よって指定されています。その数は日本全国で237あり、その土地の風土や歴史的背景に基づき、伝統的な技術や技法により生み出されています。
海外から日本へと旅行などでやってきた際、外国の人でも日本の「伝統的工芸品」に触れる機会は多々あると思います。なかでもその最たるところが、日本料理屋ではないでしょうか。店の入り口に掛けられた暖簾から、店の調度品や設えにいたるまで、様々なところに、伝統の技でつくられたものが置かれています。
特に器は、観光客でも気軽に触れられる「伝統工芸品」といえます。目で見て触り、ある時はその工芸品に口を付けることもあるでしょう。料理自体もさることながら、料理人のセンスと季節を感じることができるのが日本の伝統的な器の数々です。
今回はそんな身近な伝統工芸品といえる「器」について見てみましょう。





