December 20, 2024
Vol. 43: FROM THE EDITOR
国際博覧会は、1928年に成立したBIE条約に基づいて行われる国際的なイベントです。博覧会は大きく分けて「登録博覧会」と「認定博覧会」に分けられていますが(かつては「一般博」と「特別博」でした)、最大規模のものが「登録博」と位置付けられています。日本では1970年の「大阪万博」と2005年の「愛知万博」がこれに該当し、来年2025年4月から、3度目となる「国際博覧会(登録博)」大阪で開催されます。
しかし問題は山積しています。資材費・労務費の高騰による度重なる会場建設費の上振れや、海外パビリオン建設の遅れや参加撤退などなど。しかし、ロシアの軍事侵攻で揺れるウクライナがこの12月に正式に参加表明するなど、明るいニュースも出てきました。
今回の「大阪・関西万博」の会場には一周約2キロにもなる円形の木造建築「大屋根リング」がつくられ、その円の中に海外パビリオンが配置されます。文字通り「世界はひとつ」を体現した会場計画ですが、果たして私たちはお互いを認めつつ利害を超えて、ひとつになれるのでしょうか。この博覧会では「万博外交」も展開されます。私たちがひとつになれるか否かを、この万博を通じて注視してみたいと思います。